2016年12月1日木曜日

覚悟

専門知識に裏付けられない、単なる思い付きと現実を見ない試みは、素人のたわごとと相手にされない可能性が大です。しかし、専門知識はなくとも事実に基づく研究であれば、データの集め方と分析の手法さえ間違わなければ堂々と渡り合うことができます。そこで、次のようなことを考えてみました。
まず、メンタルなコンディションを表す変数をY、それに影響を与えるだろうと思われる複数の要因を(X1, X2, ..., Xn)とします。アンケート調査等により、Yと(X1, X2, ..., Xn)の組を集め、それらを分析して(X1, X2, ..., Xn)とYの関係を求めます。これはいわゆる多変量解析ですが、得られた結果は間違いなく事実に基づいています。ですから、その結果を用いてやりたいことを実現させれば十分に研究として成立すると思います。たとえばスマホから(X1, X2, ..., Xn)を入力してもらい、Yを推測し、アラートを出すアプリを開発するなど。さらに、このアプリに学習機能を加え、ユーザの気持ちとアプリの結果の差異を学習させればより精度を上げることも可能かもしれません。今はやりの人工知能です。
まず、分析についてですが、例えば次のようなことがあるでしょう。
  • XiとXjの相関を求め、それをもとにネットワーク図を描いて要因Xのクラスタリングを行う。これによってメンタルコンディションYに与える要因をグループ化することができます。
  • いわゆる重回帰分析を行ってXからYを推定する(各要因の寄与を調べる)
  • 同じことを決定木を使って行い、どのようなロジックで判定が行われているかを調べる
  • ベイズ学習によって推定の精度を上げる
他にもいろいろあると思いますが、最終的にはこれらの分析によって得られた知見を基にメンタルサポートアプリを開発します。そのアプリを何人かの被験者に使ってもらい、学習効果によって精度がどのように向上したかを分析するのも面白いと思います。特に、最初にアンケートで収集したデータに基づく分析結果と学習後の分析結果を比較すればアプリの重要性を主張できるのではないかと思います。それにこの手のメンタルコンディションを推定するアプリで学習機能を持ったものなどないと思います。


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